足場と建築確認申請の関係は?設置に申請は必要?法的ポイントを解説
建築工事や外装リフォームで使用される足場。安全性と作業効率に欠かせない存在ですが、足場設置に建築確認申請は必要なのか?と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、建築基準法との関係性・建築確認の要否・注意点についてわかりやすく解説します。
建築確認申請とは?
建築確認申請とは、新築・増築・改築などの工事を行う際に、法令に適合しているかを事前に審査・許可してもらう制度です。
- 建築基準法第6条に基づき、特定の建築物については申請・許可が必要
- 自治体の建築主事、または民間の確認検査機関に提出
- 申請せずに工事を始めると違反建築物として是正措置の対象に
足場設置に建築確認申請は必要か?
原則として、仮設の足場だけを設置する場合には、建築確認申請は不要です。
理由:
- 足場は仮設構造物であり、恒久的な建築物ではない
- 建築基準法では仮設建築物は原則として除外(ただし例外あり)
✅ ただし、建築確認申請が必要な建築工事の一部として足場を設置する場合は、
その工事全体に対して建築確認が必要になります。
注意が必要なケース・例外
① 仮設構造物でも例外的に申請が必要なケース
- 長期に渡る仮設物(おおむね2年以上)
- 簡易な屋根や囲いが付いた足場兼用の仮設作業場
- 常設化される恐れがある構造
上記のようなケースでは、仮設でも建築物として扱われる可能性があるため、建築確認が必要になることがあります。
② 建築確認済みの現場での足場設置
- 建築確認申請が既にされている現場では、足場も含めた仮設計画書の提出が求められることがあります。
- 確認申請図面に足場の記載があるかもチェックポイントです。
関係するその他の法令・届出
足場工事には、建築確認とは別に以下の法令・届出義務が関係してくる場合があります。
法令 | 内容 |
---|---|
労働安全衛生法 | 2m以上の作業床を伴う足場は特別教育が義務 |
道路交通法 | 足場が公道に越境する場合は道路使用許可が必要 |
消防法 | 防火地域では仮設物の制限がある場合も |
✅ 現場の立地・規模に応じて、複数の法律が関与することに注意しましょう。
まとめ|足場工事そのものに建築確認は基本的に不要
- 足場単体の設置には原則、建築確認申請は不要
- ただし、長期設置・常設的構造・本体工事と一体の場合は必要となる可能性あり
- その他の法令や届出義務(道路使用・労安法)にも注意が必要
迷った場合は、建築士や工事業者、自治体に確認するのが安心です。
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