足場作業の転落事故防止ガイド|松本・安曇野・塩尻で守るべき安全対策5選【厚労省基準】
外壁・屋根工事で最も危険な事故が「足場からの転落」です。特に松本市・安曇野市・塩尻市を中心とした中信地域では、強風・住宅密集・敷地形状の影響により、全国平均よりも転落リスクが高まるケースがあります。
厚生労働省は「足場の安全点検」「作業床幅の確保」「手すり設置」など、足場作業に関する詳細なガイドラインを公開していますが、現場で適切に実施されていない例も少なくありません。
【参照:厚生労働省「令和元年度墜落・転落災害防止対策推進事業(建設業)」】
【参照:厚生労働省「労働安全衛生規則」】
本記事では、中信地域の現場特性も踏まえ、転落事故を防ぐために必ず取り組むべき対策を専門家視点で解説します。
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足場作業で転落事故が多い理由
転落事故は「不注意」だけが原因ではありません。中信地域の現場では次のような環境要因が重なり、事故が増える傾向があります。
- 松本市:住宅密集地が多く、足場が道路ギリギリに設置される
- 安曇野市:強風による足場揺れ・メッシュシートのバタつき
- 塩尻市:傾斜地・狭小地での無理な足場組立が多い
さらに、短期間施工や、多現場掛け持ちによる点検不足が事故リスクを高めています。
転落事故を防ぐ5つの対策(厚労省基準)
① 作業床幅を「必ず40cm以上」確保する
厚労省は足場の作業床幅を「40cm以上」と明確に定めています。
【参照:厚生労働省・改正労働安全衛生規則】
特に中信地域の古い住宅では、建物形状の問題で「短い板を継ぎ足す」誤った方法がとられることがあり、板の浮き・ズレによる転落事故につながります。
② 二段手すり・巾木の設置を徹底する
転落防止の基本は、二段手すり+巾木(つま先板)です。
- 上段手すり:墜落防止
- 中段手すり:体のすり抜け防止
- 巾木:工具落下・足元の滑落防止
強風が吹きやすい安曇野市では、巾木なしの現場で落下物事故が起きたケースもあります。
③ 毎日の「足場点検」を怠らない
労働安全衛生法では、足場使用前の点検が義務化されています。
| 点検項目 | 内容 |
|---|---|
| 支柱・ジャッキ | 沈み込み・傾きがないか |
| 緊結金具 | ゆるみ・損傷の有無 |
| 作業床 | ズレ・浮き・破損がないか |
| 手すり・巾木 | 外れ・欠落がないか |
| メッシュシート | 強風でたわんでいないか |
特に松本・塩尻の風が抜けやすいエリアでは、日ごとの状態変化が大きいため「毎日点検」は不可欠です。
④ 強風・雨の日は無理に作業をしない
足場作業で最も危険なのは「風」です。
強風で身体があおられ、バランスを崩す転落事故は全国的にも多数報告されています。
気象庁は「風速10m/s以上」は危険と示していますが、外壁塗装の現場では5〜7m/sでも作業中止基準になることが多いです。
安曇野市のような風の通り道では、天候判断を軽視した事故の相談が増えています。
⑤ 無資格者に足場作業をさせない
足場の組立・解体には足場の組立て等作業主任者の資格が必要です。
【参照:厚労省/作業主任者制度】
無資格や経験不足の作業員が担当すると、
- 板の固定ミス
- 部材の向き間違い
- 必要な手すりの省略
と言った重大ミスが起こりやすく、施主側は必ず「誰が組んでいるか」を確認すべきです。
松本・安曇野・塩尻で起きやすい転落事故の事例
- 松本市:道路ギリギリの足場で手すりの欠落に気づかず転落
- 安曇野市:強風でメッシュシートが広がり、足場が揺れて作業員がバランス喪失
- 塩尻市:傾斜地で足場のジャッキ沈み込みによる段差転落
いずれも「事前点検」「資格者管理」で防げた事例であり、事故は予防できるものばかりです。
施主ができる安全確認チェックリスト
| 項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| 資格者の配置 | 足場組立・点検を資格者が担当しているか |
| 作業床幅 | 40cm以上の幅が確保されているか |
| 二段手すり | 上下段の手すりが全て設置済みか |
| 巾木 | 工具落下防止の巾木があるか |
| 天候判断 | 風速基準を守って作業しているか |
| 点検表 | 毎日の点検記録があるか |
まとめ|安全対策の徹底が事故ゼロの唯一の方法
足場からの転落事故は、「対策不足」か「確認不足」のいずれかで起きます。
特に中信地域(松本・安曇野・塩尻)は風と敷地条件の影響を受けやすく、他地域よりも安全対策の徹底が求められます。
安心して工事を任せるためには、
- 資格者が担当しているか
- 毎日の点検が行われているか
- 天候判断を軽視していないか
この3点を業者へ必ず確認しましょう。
外壁・足場工事に関するご相談は無料です。
中信地域(松本・安曇野・塩尻)を中心に、現場経験豊富な専門スタッフが丁寧に対応します。
※本記事は厚生労働省・国土交通省の公的資料をもとに作成しています。最新情報は各公式サイトをご確認ください。