「足場不要」は本当に安全？松本市・安曇野市・塩尻市で知っておきたい足場省略工事のリスクと実態

外壁塗装や屋根修繕の見積もりで「足場不要でできますよ」と提案され、費用が安くなるなら…と魅力に感じる方は少なくありません。しかし、結論から言うと、足場が必要な場面で省略する行為は非常に危険です。

厚生労働省の統計では、高所作業の事故の多くが「不適切な足場」や「足場不使用」が原因となっており、国としても足場の未設置は重大な安全違反として明確に注意喚起されています。
【参照：厚生労働省 足場の安全ガイドライン】

今回は、松本市・安曇野市・塩尻市エリアで実際に相談が増えている「足場不要」業者の実態と、その危険性、見抜き方を解説します。

そもそも足場はなぜ必要なのか？

足場は単なる“作業台”ではなく、以下を満たすために必須の設備です。

• 作業員の安全確保（転落防止）
• 近隣への配慮（飛散防止・養生の質が上がる）
• 施工品質の維持（ムラなく塗れる距離で作業できる）
• 法令遵守（労働安全衛生法）

とくに労働安全衛生法では、2m以上の高所作業には適切な足場・作業床を設置することが求められています。
【参照：厚生労働省「高所作業に関する安全基準」】

つまり、外壁塗装・屋根修繕の多くのケースで、足場なしの工事は法令違反の可能性が高いと言えます。

「足場不要」をうたう業者の実態

足場を使わない業者が増えている理由は、ほぼ次のとおりです。

① 足場代を削って価格を安く見せるため

見積もり価格を安く見せるために足場を省略し、他社より安く見せて契約を取る手法です。

② ロープアクセス（ロープ作業）で代替するケース

ビル外壁などで使われる工法ですが、一般住宅では危険性が高く推奨されません。
安定した作業姿勢が取りにくいため、塗装ムラ・塗料の飛散が起こりやすいという問題があります。

③ 実際には「足場不要」ではなく“養生不足”の手抜き工事

足場がないと養生（塗料の飛散防止）や補修作業に時間をかけられず、結果的に品質の低い工事になりやすいです。

松本市・安曇野市・塩尻市で実際に寄せられているトラブル

地域の施工現場では、以下のような相談が多く寄せられています。

• 窓ガラスや車に塗料が飛散した（足場がなく養生不足）
• 塗装ムラ・施工不良が発生した（作業姿勢が安定しない）
• 作業員が落下して工事がストップ
• 近隣から苦情が出て工事が中断

特に松本市や安曇野市は風が強い地域も多く、足場＋メッシュシートが不可欠な場面も多いのが現場の実態です。

足場を省略することによる3つの大きなリスク

① 事故発生時の責任問題

足場なしで作業し、作業員が落下した場合、
業者の安全配慮義務違反となり、訴訟に発展することもあります。

② 施工品質が大きく下がる

足場がないと「適切な塗装距離」が確保できず、

• 塗装ムラ
• 仕上がりの粗さ
• 塗料の耐久性低下

が起きやすくなります。10年持つはずの塗料が、3〜5年程度で劣化してしまうケースも珍しくありません。

③ 総額で損をすることが多い

足場代が一時的に安くても、施工不良の補修費用や再塗装工事が必要になり、
トータルでは大きな損になることが多いです。

足場が必要な工事か判断するチェックリスト

「足場不要」をうたう業者を見抜くポイント

• 価格が極端に安い（足場代を削っている）
• 「今日なら足場無料」と急がせてくる
• 安全説明がない・保険の案内がない
• 現場調査が数分で終わる
• 説明が曖昧で質問すると濁す

優良業者は、足場の必要性・安全性・法令を丁寧に説明してくれます。

まとめ｜「足場不要」は契約前に必ず慎重に検討を

松本市・安曇野市・塩尻市で増えている「足場不要」業者の提案は、
安さの裏に重大なリスクを抱えている場合がほとんどです。

安全性・品質・法令遵守のどれを取っても、必要な場面で足場を省略できる理由はありません。
大切な住まいを守るためにも、

• 足場の必要性を丁寧に説明してくれる業者
• 安全対策と法令遵守を徹底する業者
• 地域での施工実績がある業者

を選ぶことが、失敗しないリフォームの第一歩です。

※本記事は、厚生労働省・国土交通省・消費者庁などの公的情報をもとに作成しています。最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。