「足場だけ先に組む」は違法?松本市・安曇野市・塩尻市で知っておきたい法令と安全基準
外壁塗装や屋根工事の現場で「足場だけ先に組ませてください」と言われた経験はありませんか?
結論からいうと、足場先行そのものは違法ではありません。しかし、条件を満たさずに行うと労働安全衛生法違反になるリスクがあります。
松本市・安曇野市・塩尻市の施工現場でも、足場を組んだのに工事が始まらず、近隣から苦情が出たり、工期が予定より伸びるなどのトラブルが起きています。
この記事では、公的機関の基準をもとに、「足場先行の正しいルール」「違法となるケース」「施主が知っておくべきポイント」をまとめて解説します。
足場先行は違法?厚生労働省の見解
厚生労働省の「足場の安全ガイドライン」によると、足場工事は以下を満たしていれば合法です。
【参照:厚生労働省「足場からの墜落防止対策を強化します。~令和5年10月1日から順次施行~」】
- 足場は作業の安全確保のために設置されるもの
- 設置・解体は足場作業主任者の指示のもとで行う
- 転落防止措置(手すり・巾木など)を設ける
- 作業開始前に点検を行う
➡ これらを満たしていれば、足場を先に組むことは違法ではありません。
ただし…「違法」になる4つのケース
次のような状態で足場先行を行うと、労働安全衛生法違反につながる可能性があります。
① 足場を組んだまま長期間放置する
足場は一時的な仮設物であり、長期放置は倒壊・強風・地震のリスクが高まります。
- 工事予定日が大幅に遅れている
- 作業開始まで1〜2週間以上放置
- 強風の多い安曇野市で風にあおられる事例
このような状況は、重大事故につながる危険性があります。
② 足場に必要な安全設備がついていない
厚生労働省が義務づける設備が欠けていると違法です。
- 二段手すりがない
- 巾木(つま先板)がない
- メッシュシートが未設置
- 作業床の幅が不十分
➡ 松本市では風が強く、特に「メッシュシートなし」は近隣トラブルに直結します。
③ 点検が行われていない
足場は設置後、作業前に必ず点検義務があります。
以下の状態は法令違反です。
- 点検記録がない
- グラつきやたわみを放置している
- 解体前の安全点検も未実施
④ 足場だけ組んで、塗装業者と連携していない
足場工事と塗装工事が分離している場合、スケジュール調整ができていないと、施工主が損をすることがあります。
- 足場が必要以上に長期間置かれる
- 塗装業者が来ず、工期が延びる
- 足場の追加費用を請求される
足場だけが無駄になる最も多い原因です。
実際には後から高額請求が来るケースもあるため注意が必要です。
足場を先に組むべきケース(正しい運用)
足場先行が適切なケースは以下のとおりです。
- 外壁調査のための足場設置
(外壁剥離・雨漏りの詳細調査など) - 複数業者が使用する予定で先に組む場合
(大工 → 板金 → 塗装の順で利用) - 工期が確定しており、直後に作業が始まる
ポイントは、
が明確であること。
足場先行のトラブルが多い地域の傾向
松本市・安曇野市・塩尻市では、次のような特徴があります。
- 松本市:住宅密集地が多く、足場放置による景観苦情が多い
- 安曇野市:強風でのメッシュシート破損・足場揺れトラブルが多数
- 塩尻市:工務店と塗装業者の連携不足による工期遅延の相談が多い
地域事情に合った安全管理が必須です。※当社調べによる。
足場を先に組むときのチェックリスト
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| 工期が確定しているか | 足場の使用日・解体日が明確であるか |
| 安全設備が完備されているか | 手すり・巾木・メッシュシートの有無 |
| 点検が行われているか | 設置後の安全点検記録があるか |
| 天候リスクを考慮しているか | 強風地域は補強措置が必須 |
| 施工業者間の連携 | 塗装業者の着工予定と合っているか |
| 追加費用の説明 | 放置期間の延長費用が事前に説明されているか |
まとめ|「足場だけ先に組む」は状況次第。重要なのは安全と計画性
“足場だけ先に組む”こと自体は違法ではありませんが、
安全対策・工期管理・施工連携が取れていないとトラブルの原因になります。
松本市・安曇野市・塩尻市では、特に強風や住宅密集地など地域特性を考慮した安全管理が求められます。
足場工事を依頼する際は、以下の3点を確認しましょう。
- 安全基準が守られているか
- 工事工程が明確になっているか
- 業者が誠実に説明してくれるか
安心して工事を進めるためにも、信頼できる専門会社へ相談することをおすすめします。
外壁・足場工事に関するご相談は無料です。
松本市・安曇野市・塩尻市エリアを中心に、現場経験豊富な専門スタッフが丁寧に対応します。
※本記事は厚生労働省・国土交通省など公的機関の情報をもとに作成しています。最新情報は各公式サイトをご確認ください。